2025年12月25日、日本商工会議所が日商簿記検定試験の新たな出題区分表(暫定版)を発表しました。
新出題範囲の適用開始:2027年4月から
ネット試験:2027年4月1日以降の試験から適用
統一試験:2027年6月実施の試験から適用
主な変更対象:
3級商業簿記で変わること
手形が出題区分表から削除されます。新たに追加される論点は、売上原価対立法(販売のつど売上原価勘定に振り替える方法)、有形固定資産の除却・廃棄の処理、定率法による固定資産の償却計算です。これらの追加される論点は、従来は2級で扱われていた内容が3級に出題されるようになります。
2級商業簿記で変わること
3級に移動した論点は、より高度な応用問題として、2級では引き続き出題されます。手形に関する論点は2級でも出題区分表から削除となり、電子記録債権・債務関連の出題が中心となる見込みです。また、リースについては、2027年度以降は、新リース会計基準に基づく問題が出題されます。
手形問題が廃止されるのは、ビジネス実務における手形廃止の動きがあります。経済産業省は2021年、2026年を目途に紙の約束手形を廃止し、電子記録債権などの電子決済手段への移行を促進する方針を発表しました。また、「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」が2025年5月16日に成立し、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)は、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(取適法)となります。この結果、手形払いが原則禁止となり、現金払いや60日以内の電子記録債権などへの移行が義務付けられたことが、今回の日商簿記検定試験の出題区分表改正の背景にあります。
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